2023/02/23 16:15
こんにちは、スタッフのちよ子です。
少し前の話になりますが、ちよ子は上野で開催されていた兵馬俑展に行ってまいりました。
お土産コーナーで後漢時代の最高傑作である「馬踏飛燕」の置物を見つけて、狂喜乱舞して連れ帰りました。(金は払った)
ちよ子は馬と遺跡が好き。
興味のない方もいらっしゃると思いますので「馬踏飛燕」のお話は最後に回しますね。
ところで、何も知らずにこれを玄関に飾っていたのですが、調べてみたら馬の置物って風水的にもいいそうで。
古来より中国では馬は「幸運・財運を招く」と言われ、馬の置物などは縁起物とされていて、それは今もそう。
中国だけでなく、世界的にも馬は幸運や財運を運ぶと言われていて、スウェーデンにも縁起物の馬の置物があります。
現実的にも馬を持っているということは、地位と財力を持っているということですから、古来より馬は富や繁栄のシンボルだったのでしょう。
また、生れ落ちてすぐに立ち上がる馬は躍進を象徴するものとされ、立身出世を意味するモチーフでもあります。
多くの有名ブランドにも馬のロゴが多く使われていますね。(エルメス、フェラーリ、ポルシェ…などなど)
それぞれに由来や理由はありますが、馬のモチーフをつけるとそのエネルギーで繁栄するのでは?なんて思います。
やはり物や形にはエネルギーが宿りますから。
そして、有名なラッキーモチーフとしての馬蹄。
もう書くまでもない気もしますが、この形は幸運を受け止めると言われ、ヨーロッパでも古来から幸運や富を運ぶラッキーモチーフでした。
https://loveblooms.base.shop/items/68918440
よくスペースがないと幸運が舞い込んでこないと言われますが、馬蹄も、大きくカーブして、ものを受け止める形になっている点がポイントなのでしょう。
馬蹄でなくても、「C」とか「V」とか、受け止める形のロゴを使ったブランドってものすごく繁栄しているように感じるのです。
だから、ちよ子ももう靴をはかないで馬蹄をつけようと思います。(奇行)
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さて、ここからはちよ子の単なる趣味の世界。「馬踏飛燕」のお話。
兵馬俑は古代中国で死者を埋葬する際に一緒に埋葬する副葬品で、兵士や馬をかたどったもの。
狭義的には秦の始皇帝陵の出土品を指しますが、広義的には他の時代の副葬品も含まれます。
「馬踏飛燕」も後漢時代の将軍の墓から出土した兵馬俑の馬です。
この名はこの出土品に対して後からつけられた名前で、もともとこの出土品は一晩で千里を走るという伝説の馬、「天馬」(汗血馬とも)を表現したもの。
飛んでいる燕を踏んづけている姿から、このように名づけられました。
飛ぶ燕を踏むほど足が速く俊敏ということなのでしょうが…飛燕は気の毒。
しかし、ダイナミックで躍動感があって、カッコいいのです。
将来、これをちよ子の墳墓に埋葬してほしい。
そうしたら真の兵馬俑になります。
さて、良い馬が手に入るということは国の力が増すということ。戦にも有利でしたでしょうし。
というわけで、中国の権力者たちもよい馬を求めました。
前漢の武帝時代には、名馬を求めて今のウズベキスタン共和国のあたり(当時は大宛という国)まで侵攻しちゃったり。
最初は交渉していたのだけど、交渉決裂して攻め込んじゃいました。ジャイアンか。
そんなに名馬欲しいの?って引きますが、実際そう。財産でありステイタスなので。
そんなこんなで、暴挙に出てまでも名馬を手に入れた武帝は、嬉しくって「西極天馬の歌」を作ります。やっぱりジャイアンか。
それがこれ、
天馬徠兮 從西極 (天馬来たりぬ 西極より)
經萬里兮 歸有徳 (万里を経て
有徳に帰せり)
承靈威兮 降外國 (霊威をうけて
外国を降す)
渉流沙兮 四夷服 (流沙を渉りて
四夷は服しぬ)
ちよ子訳:
超~西の方からめっちゃ足の速い馬来たから超うれしいっす!
すんごい長距離をやってきて、僕のものになったよー!
強い外国をやっつけちゃったもんねー!ヒャッホー!
砂漠をわたって、異民族たちを屈服させちゃったもんねー!
名馬を得たくらいですごいテンション。そのくらい名馬に価値があったのですね。
ま、馬好きのちよ子としては、上野からの帰り道、「馬踏飛燕」を小脇に抱えて武帝の気持ちがちょっとわかった気がいたしました。